ミニレビュー
新書サイズの本。その半ページから1ページくらいの短い文章で、易経の言葉を解説しています。うるう年も使える366個入り。
200字から400字の解説を366個用意するのは、たいへんな労力にちがいありません。しかもひと言ひと言の内容が深い易経です。「深い」なんて偉そうに書きましたが、著者の竹村さんの別の著書を読みかじっただけです。この方の解説書がなければ、たぶん易経に触れるチャンスなかったのではないでしょうか。
まだすべてを読んでいませんが、パラパラとめくったなかにも、ああそういうことかと唸らされる解説があります。例えば「中庸」という、言葉。5月30日のページには「『中庸』は、『囚われなく、その時に適切な』という意味」であって、常にほどほどという意味ではありませんよ、と解説されています。今まで分かるような分からないような分かり方をしていた、つまりよく分かっていなかった(なんと分かりづらい日本語)ので、この200字にはしびれました。
(著者より献本いただきました。ありがとうございます)