ミニレビュー
参加型研修の解説書を何冊か読んできましたが、新書にこれだけ濃い内容が盛り込まれていることに驚きました。
とりわけ、第4章「仕事や生活に活かす」は個人的にはヒットでした。研修前・研修期間中、研修後で誰がどのような役割を果たすべきかについての研究を踏まえ、著者の見解がまとめられています。
例えば、上司の役割。研修前・研修中の方向づけや研修後に学びを仕事に活かすためのサポートなど、研修の活用には、参加しない上司の役割が重要であるという研究結果を引用しています。
また講師の役割も、研修後にこそエネルギーの多くを割くべきだとしています。現状ですと半日から2日のやりっぱなし研修が主体ですし、研修をある種の息抜きの場として設定している企業も少なくありません。学習はエンタテインメントでもありますから、それはそれで意義のあることと思いますが、これぞという研修に関しては、もっと有意義な研修のあり方を提案していきたいと思いました。